公民館の新築工事もいよいよ終盤。
内装と外装の工事がほとんど完了しております。
この記事では、床材の施工や外壁工事の様子、石膏ボード張りやクロス仕上げが終わった後の様子などをご紹介します!
床の仕上げについて
今回は全面オークの突き板フローリング張りとなっています。
商品は、朝日ウッドテック「ライブナチュラルMRX」のオークを使用。
公民館は大勢の方が様々な用途で利用しますので、表面に丈夫なコーティングがなされている商品を選定しました。
会議用の机や椅子を使用する場面もあるとのことで、多少机や椅子を引きずっても問題ないような床材となっています。
床材にはシート張りのフローリングという商品もありますが、それだと見た目も少し安っぽく、表面の傷・剥がれがあると中の基材が見えてみっともなく見えるため、今回は複合フローリング材としています。
また、真っ白だと汚れや傷が目立ちやすく、濃い色だと室内が暗くなってしまうという理由から、落ち着いた色味のオークをセレクトしています。
本当であれば弊社の”推し”は無塗装の無垢のフロア材、特に針葉樹のものです。
住宅の床材であれば桧の無垢床が非常に心地よいものです。
昔から床材といえば無垢材を使うものと相場が決まっていて、公共の施設であっても傷や汚れは当然つくものとして納得するものでしたが、現代の方々の価値観には合わないところもあるかもしれません。
傷・汚れを気にする方も多いということで、表面コーティングされた突き板フローリング材を選定した次第です。
無垢の床材の肌触りを体感したいという方は、ぜひ弊社のモデルハウスへ。

フロア張り施工の様子
床材の施工は、大工さんがフローリング材を1枚ずつ張っていきます。
ただ適当に張るのではなく、継ぎ目をきっちり揃えるよう丁寧に張るのが重要。
ボンドとタッカーを使い、綺麗にそして後からずれないようにしています。
隙間などができてしまうと、後々ずれたり剥がれたりする原因になりますし、ゴミなども入り込むので、1mmの隙間もないほどキッチリ詰めて張っていくのが大事です。
ベテランの大工さんはさすがなもので、いつも通り綺麗な仕上がりにしてくれました。
床材を貼り終えた後は、傷がつかないよう養生をします。すべての施工が完了してから、養生を剥がし、お掃除をして完了です!
ちなみに、床材は隙間なく詰めて張ると言いましたが、ここも実は無垢材と複合フローリング材とでは異なります。
複合材であればピッタリくっつけて張って問題ないでしょう。
一方で無垢材の場合であれば、室内の湿気を吸って梅雨時や夏季は素材が膨張します。冬の乾燥した時期になると放湿して収縮します。
この膨張・収縮を原因に床材同士が押し合って浮いてしまわないよう、特にフロア材の幅方向は適切な隙間を空けて張っていく必要があるのです。
これはもちろん、施工する時期が梅雨時・夏季なのか、それとも冬季なのかで空ける隙間の量も変えていく必要があるわけです。
大工さんは様々なことを考えながら仕事をしているわけです。

内壁と天井の石膏ボード施工の様子
建物の骨組みや下地が完成した後、室内では石膏ボードの施工が進められます。
石膏ボードは壁や天井の内装下地材として欠かせないものです。
大工が一枚一枚を正確に寸法取りし、ビスでしっかりと固定することで、フラットで強固な下地が出来上がっていきます。ビス打ちにいたっては、打ちつける間隔や深さにまで規定があるので、見た目以上になかなか大変な施工内容となっています。大工さんの技量も必要な作業なので、腕が試されるところでもあります。
施工中は、継ぎ目部分の隙間や段差が出ないよう細心の注意を払いながら作業を進め、完成後に美しい仕上がりにつながる下地を築いていきます。
また、今回の内装仕上げは、壁も天井も同じクロスで仕上げています。
石膏ボード施工が、凹凸のない完璧な出来栄えだったので、クロス後も真っ平らで歪みのない壁・天井が完成しました!


外壁工事の様子
外壁工事では、耐久性とデザイン性に優れたガルバリウム鋼板の金属サイディングを使用。
商品は、IG工業「SF-ガルステージシャイン」のホワイトを採用しています。
ガルバリウム鋼板は、サビに強くメンテナンス性に優れているため、長く美しい外観を保つことができる外壁材です。
また、軽い素材のため施工がしやすいだけでなく、家への負担も少ないところも良いポイントです。
世間では窯業系サイディングが主流ですが、特に東北・寒冷地においては凍害のリスクもあるため、冬場の気候が厳しい山形ではお勧めしません。
弊社では原則、金属サイディングか無塗装の杉板外壁を推奨しています。
金属サイディングの場合は特にホワイトがおすすめです。
職人が外壁材を一枚一枚丁寧に張り、雨仕舞いや通気層の確保といった細かな部分にも配慮しながら施工を進めていきます。
水平・垂直のラインがしっかりと揃うことで、シャープで現代的な外観が形になっていきます。
天気の良い日は、光があたりより白く輝くため、とても明るい印象になります。


まとめ
内壁の石膏ボードやガルバリウム鋼板の施工は、完成後の様子からは分かりづらい部分ですが、建物の性能や仕上がりを大きく左右する重要な工程です。熟練の職人が正確な施工を積み重ねることで、耐久性・美観・快適性を兼ね備えた住まいが形づくられていきます。
1つひとつの作業の積み重ねが、これから長い時間を過ごす大切な住まいの土台となっていきます。
完成した時だけでなく、住み始めてからも「快適で安心できる家」であるよう、日々丁寧な施工を心がけています。