快適な住まいを築くためには、適切な断熱工事が不可欠です。
特に新築住宅の断熱性能追及の機運の高まりの中で、多くの施主が頭を悩ませるのが「付加断熱のコストパフォーマンス」でしょう。山形県内で断熱等級6または7を目指すためには、付加断熱は避けて通れないのです。
初期費用とランニングコストのバランスを考えながら、最適な断熱材や工法を選定することは、決して容易ではありません。
今回は、付加断熱のコストパフォーマンスを最大限に高めるための具体的な方法をご紹介します。
付加断熱のコストパフォーマンスを最大限に高める方法
断熱材の種類別コストと性能
付加断熱とは、建物の外周壁に充填断熱に外張り断熱を組み合わせる工法です。基本の充填断熱に外張り断熱を「付け加える」から「付加断熱」と呼ばれるわけですね。
付加断熱において、断熱材の選定はコストパフォーマンスに大きく影響します。
例えば、グラスウールは価格が比較的安価で施工性も良好なため、予算を抑えたい場合に適しています。しかし求める断熱性能を得るために必要な厚みが大きくなりがちなので、下地を組んだりする際の施工性・工賃を考えるとやや不利となります。
一方、高性能なフェノールフォーム断熱材等は、グラスウールよりも断熱性能が高いため、少ない厚みで高い断熱効果を実現できます。素材の価格はやや高めですが、求める断熱性能が同じであればグラスウールに比べて厚みを薄くできるので、施工性が良く工賃も安価となりえます。また、グラスウールは雨に弱く雨天時の施工はできませんが、フェノールフォーム等のボード状断熱材であれば少々の雨であれば問題なく施工できるという利点もあります。
それぞれの断熱材の厚さ、施工方法、材料費などを比較検討し、素材そのもののコストだけではなく、施工性・工賃なども踏まえて最適なものを選ぶことが重要です。
工事費用の内訳
付加断熱工事費用は、断熱材の材料費だけでなく、下地制作費用、施工費用、廃材処理費用など、様々な費用が積み重なります。
見積もりを比較する際には、単価だけでなく、使用する材料の種類や量、施工方法、保証内容なども確認しましょう。工事期間を短縮できる施工方法を選択することも、コストパフォーマンスを高める上で重要な要素となります。
長期的なランニングコスト削減効果
付加断熱工事によって、冬場の暖房費や夏場の冷房費を大幅に削減できることは、間違いないでしょう。
しかし、その削減効果は、断熱材の種類や施工精度、住宅の構造などによって大きく異なります。
初期費用とランニングコスト削減効果のバランスを考慮し、長期的な視点でコストパフォーマンスを評価する必要があります。
例えば、高価な断熱材を使用することで、初期費用は高くなりますが、長期的に見るとランニングコストの削減効果が大きいため、結果的にコストパフォーマンスが高くなるケースもあります。
具体的なシミュレーションを行い、初期投資を回収するまでの期間や、生涯にかかるコストを比較検討することで、最適な断熱材を選択することが可能となります。

最適な付加断熱の選び方は?
住宅タイプ別の最適な断熱工法
住宅のタイプ(戸建て、マンション、アパートなど)や構造によって、最適な付加断熱工法は異なります。
例えば、木造住宅では、外断熱工法や内断熱工法など、様々な工法が選択可能です。
一方、鉄筋コンクリート造のマンションでは、内断熱工法が主流となります。
それぞれの工法の特徴やメリット・デメリットを理解し、住宅の特性に合った工法を選ぶことが重要です。
また、工法によって、工事費用や施工期間も大きく異なるため、予算やスケジュールとの兼ね合いも考慮する必要があります。
既存住宅のリフォームの場合、建物の構造や状態によって、施工できる工法が制限される場合があります。
そのため、専門家に相談し、最適な工法を提案してもらうことが重要です。
初期費用と光熱費削減効果のバランス
付加断熱工事は、初期費用とランニングコスト削減効果のバランスが重要です。
高性能な断熱材を厚く使用すれば、初期費用は高くなりますが、ランニングコストの削減効果も大きくなります。
逆に、断熱材を性能の低いものを薄く使用すれば、初期費用は低くなりますが、ランニングコストの削減効果も小さくなります。
一方で、断熱材の厚みが少し違っても施工費用はそれほど大きくは変わりません。変わらない施工費用がかかるのであれば、施工性が悪くならない程度に厚めの断熱材を使用した方が、コスパは良好となるでしょう。
そのため、住宅の状況や予算、ライフスタイルなどを考慮し、最適なバランスを見つけることが大切です。
ライフスタイルによって、暖房や冷房の使用頻度が大きく異なるため、その点も考慮に入れる必要があります。
例えば、在宅時間が長い家庭では、ランニングコストの削減効果が大きくなるため、高性能な断熱材を選ぶことが適切な選択となるでしょう。
弊社白田工務店の付加断熱仕様
参考までに弊社の付加断熱の仕様を紹介しましょう。
弊社では原則的に、付加断熱材は旭化成建材さんのネオマフォームを使用しています。
前述の通り、グラスウールは雨天に弱く工程が天候に左右されやすいこと、求める断熱性能を得るためには厚みが多く必要で下地の制作に手間がかかり施工性が良くないため、外張り断熱材としては使用していません。ボード状で雨天にもある程度強く、かつ厚みあたりの断熱性能が高くて下地の制作が容易な素材を選定している次第です。
そしてこのネオマフォーム、厚みのラインナップもたくさんあるのですが、弊社では60mmの厚みを推奨しています。ネオマフォームは、厚みごとに体積当たりの商品単価が異なります。原則的には厚みが大きくなるほど体積当たり単価は安く・お得になるのですが、66mmの厚みが最も割安で、そこを超えると単価はやや上がります。
では66mm厚を使用するのが良いかというと、下地の木材の寸法を考えると66mmという中途半端な寸法で加工なしで使用できる規格材が通常ありません。66mm厚の次に体積当たり単価が安価なのが60mm厚のネオマフォームです。これであれば、60mm×45mmという寸法の規格材が簡単に手に入りますので、加工無しで使用可能です。
そういうわけで、弊社では60mm厚のネオマフォームを使用しているというわけです。
ただ単に素材自体の安さだけではなく、求める断熱性能を最安かつ最小限の手間で、施工性良くクリアするためのベストチョイスだと考えています。

まとめ
付加断熱工事のコストパフォーマンスを最大限に高めるためには、断熱材の種類、工事費用の内訳、長期的なランニングコスト削減効果、住宅タイプに適した工法、初期費用と光熱費削減効果のバランスを総合的に検討することが重要です。
それぞれの要素を丁寧に検討し、ご自身の住宅状況や予算に最適な選択をすることで、快適で効率的な住環境を実現できることを願っています。
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