立春を超え、やっと今年の雪も終わりかと思いきや、昨日2/15は久しぶりの大雪となりました。
ところで2/9の夜、新庄市で雪による家屋倒壊の事故が起こり、60代の男性が亡くなったとのニュースがありました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/375350f30e44accac950cd0c4f6bf840a0d69712
近隣の方の話によると、この一人暮らしの男性は足を悪くしており、20年以上雪下ろしをしていなかったということです。
雪国で暮らす方にしてみれば、
「新庄に居ながら雪下ろしをしていないんじゃ、家潰れるのは当たり前だよ」
で済ませることなのかもしれません。
しかし、現実問題として今後は同様の事故がどんどん増えてくる可能性があります。
少子高齢化により、今後は高齢者の一人暮らしはますます増える一方でしょう。
少子高齢化では若者も減っていく一方ですから、雪下ろしを請け負ってくれる若い方も減っていきます。
自分で雪下ろしすることもできず、雪下ろしをしてくれる若者もいない。
そんな方々が増えていったとき果たして、
「雪下ろしをしていないんじゃ、家潰れるのは当たり前だよ」
と言っていられるのでしょうか?
往々にして家を新築する世代というのは若者世代が多いものです。
まだまだ動ける若者ですから、「積もったら雪下ろしすればいい」と軽く考えがちです。
自分が高齢者になった時、雪の始末をどうしようか、ということまで考えて家を建てている方は、雪国でも実はそれほど多くないと考えます。
温暖化が進んでいて降雪量は減少傾向だという話もありますが、その一方で異常気象によって急にドカッと降雪があることもありますので、楽観視もできません。
人は老いること、若者は減ることを前提に、建築的なアプローチで「雪下ろし不要な家」を建てていくことがますます重要になっていくと考えます。