皆様のお家の窓周り、寒くはないですか？
数十年前には、家の窓といえば１枚ガラスのアルミサッシが定番。
2000年代に入ってからは省エネの機運が高まったことから、断熱性の高い「ペアガラス」「複層ガラス」といった窓が普及し始めましたが、それ以前に建てられた住宅にお住まいの方がまだまだ多いのが現実。
窓サッシの断熱性能が低いと、特に冬は外の冷気を家の中に伝えやすいもの。
室内のガラス面付近の空気が冷やされて下降し、家全体にひんやりとした空気を広げてしまう「コールドドラフト現象」などの原因にもなっています。…
いくら暖房を焚いても部屋が暖まらないというお宅は、原因の多くは窓サッシにあるといえるでしょう。
さらに開放型の石油ストーブなどを使用している場合は室内の湿度が上昇しやすく、湿気を多く含んだ空気が冷たいガラス面やサッシに触れると簡単に結露してしまいます。
結露が頻発すると窓まわりのカビにつながり、健康被害や住宅の短命化にも直結していきます。
･･･と、前置きが長くなりましたが、実はそんな窓まわりのリノベーションをお得にできる補助金制度が、今年も実施されます！
それが、「先進的窓リノベ2024事業」です。
この事業は、断熱窓への改修を促進し既存住宅の省エネ化を促すことで、エネルギー費用負担の軽減、健康で快適なくらしの実現および家庭からのCO2排出削減に貢献するとともに、断熱窓の生産効率向上による関連産業の競争力強化と成長を実現させることを目的とする事業です。
（参照：https://window-renovation2024.env.go.jp/）
今回はこの事業についてポイントを紹介させていただきます！
「先進的窓リノベ2024事業」
工事内容や使用する製品によって補助額が異なりますが、開口部ごとにおこなった対象工事に応じた補助額の合計が交付申請額となります。
そして、１戸あたりの最大補助額上限がなんと200万円！！となっております。
昨年も実施された補助制度ですが、なかなか太っ腹な事業です！
世の多くの補助事業では、「かかった費用実費の〇%を上限●円まで支給」というものが多いのですが、窓リノベ事業においてはやや異なります。
改修方法ごと、改修する窓サッシの大きさごと、性能向上の程度ごとにそれぞれ決まった定額の補助金額が設定されており、その合計で申請できる補助金額が決まります。
全体的に見れば、おおむね実費の50%くらいかな、というイメージです。
補助率50%で最大200万円というのは、とてつもない補助金であるということをぜひ知っていただきたいですね！
実質半額ですよ！ 半額！
この補助事業は2020年に掲げられた「カーボンニュートラル」を目指した動きの１つになります。
窓を高性能なものにすることで冷暖房器具などの効率を向上させ、健康・快適で省エネな生活にしていこう！ という事ですね。
実質半額で住まいの断熱性能をぐっと向上させ、ヒートショックのリスクも和らいで、暖房費も安くなってくれるのですから、やらない手はありません！
事業概要
（https://window-renovation2024.env.go.jp/about/ より3/12抜粋。変更の可能性もあるため要注意。）
名称：断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省ＣＯ２加速化支援事業（先進的窓リノベ2024事業）
予算：1,350億円（令和5年度補正予算）
補助対象：住宅に行う開口部（窓）の断熱性能を向上する事業
補助対象事業：開口部（窓）の断熱改修（リフォーム）／対象者：工事発注者
住宅とは？：以下に該当する建物や居室の窓は、原則、補助対象となりません。
①不動産登記や固定資産の課税において、住宅以外の用途に分類される
②（①が住宅であっても）現に住宅以外の用途に使用している（店舗や施設等）
補助額（補助上限）：住宅の建て方、設置する窓の性能と大きさ、設置方法に応じて定額（一戸あたり5万円から最大200万円までを補助）
補助対象工事：
・ガラス交換
・内窓設置
・外窓交換（カバー工法／はつり工法）
・ドア交換（カバー工法／はつり工法）
登録事業者：補助対象者に代わり交付申請等の手続きを行い、補助金の交付を受け、交付された補助金を補助対象者に還元するものとして事務局に登録された者
・補助事業…開口部（窓）の断熱改修（リフォーム）
・契約…工事請負契約
・登録する事業者（補助事業者）…施工業者（工事請負業者）
補助金の還元方法：登録事業者は、交付された補助金をあらかじめ補助対象者と合意した方法により、還元します。
①補助事業に係る契約代金に充当する方法
②現金で支払う方法
対象期間：
・契約期間…工事着手日以前
・工事着手期間…2023年11月2日以降に対象工事に着手したもの（工事は、断熱窓への改修を含むリフォーム工事全体をいいます）
・交付申請受付期間…2024年3月中下旬～予算上限に達するまで（遅くとも2024年12月31日まで）
スケジュール（予定）：
・交付申請の受付開始…2024年3月中下旬
お手軽なのは内窓追加！ 予算があるなら外窓交換もあり
補助対象の工事内容にはいくつか種類があるのですが、弊社がお勧めしているのは「内窓設置」です。
2023年度も「先進的窓リノベ」の補助金を使用して何軒かの窓改修を対応しましたが、ほとんど「内窓設置」にて施工をさせていただきました。
理由としては、総工費が安く、改修の効果も得られる、ということが挙げられます。
設置がしやすいところもメリットの一つです。
例えば、窓枠に70〜100㎜の余裕があれば内窓設置が可能なため、大規模な工事をしなくとも製品を設置するだけで施工が完了します。早ければ半日から1日で作業が終わるのも魅力かもしれませんね。
窓をサッシごとまるッと交換しようとする場合、壁に固定されている窓枠材や外壁材も解体する工事が必要になり、施工費が嵩んでしまいがちです。
窓リノベと併せて外張り断熱改修工事をする場合などは、外窓交換もお勧めかもしれません。
ペアガラスやトリプルガラスの樹脂サッシ窓など、高性能な窓に変えることで寒い時期のコールドドラフト現象や結露などを防いでくれます。
また、外窓交換には「カバー工法」というやり方もあります。
既存窓のガラスを取り外し、既存窓枠の上から新たな窓枠を覆い被せて取り付け、複層ガラス等に交換する工事のことを指します。しかし、既存枠がアルミサッシの場合、その部分だけに結露が発生し、カビや腐れが発生する可能性がありますので注意も必要です。
お勧めしている「内窓設置」のデメリットとしては、窓が二重になってしまうことが挙げられます。
窓を開けたい時・閉めたい時に2回、開閉動作をおこなう必要がありますし、美観上もあまりかっこよくは見えないかもしれません。
注意点としてもうひとつ挙げられるのが、「内窓設置」に支給される補助金の額が、新年度は減額されるということ。
逆に「外窓交換」に支給される補助金の額は増額されています。
国としては、「外窓交換」を推奨していきたい思惑があるものと思われます。
どの工法にもメリット・デメリットがありますが、費用感や施工性、改善効果など総合的に検討し、内窓設置を提案させていただくことが多いです。
また、今回からは玄関ドア交換も先進的窓リノベ事業の補助対象に加わったことにも注目です！
玄関ドアは開口部の中でも大きな面積を占めますので、断熱性能の改善効果も大きいです。
玄関の顔が新しくなれば気分も変わりますので、お勧めですよ！
おすすめの窓リノベ製品
窓のリノベーションやリフォームに使用できる商品でおすすめがあるのでご紹介です！
それがYKKap社様から販売されている「マドリモ」「ドアリモ」シリーズです。
さすが窓サッシのメーカーさんだけあって商品の質は言うまでもなく、施工のしやすさにおいても職人さん方から定評のある商品になります。
デザインや色のバリエーションもいくつかあり、どの家でも違和感なく馴染むのではないでしょうか？
以上、先進的窓リノベ2024事業補助金の概要についてご紹介いたしました。
当社白田工務店は、耐震性・断熱性・耐久性といった性能の高い新築工事を提供するだけではなく、既存住宅の性能向上に資するべく、「性能向上リノベーション」のサービスをご提供しています。
新築住宅の建築費が高騰している昨今、ご実家に性能向上リノベーションを施し、耐震性・断熱性を底上げして住まわれるというのも、住まいのひとつの大きな選択肢です。
窓リノベによる開口部の断熱性向上だけでも大きな効果はありますが、ぜひ大地震に備えた耐震性向上も併せてご検討いただけると幸いです！
窓リノベ、性能向上リノベのご相談、お待ちしています！
ただし、性能向上リノベには重要な注意点があることも以前述べさせていただきました。
性能向上リノベをするのが良いか？ 新築するのが良いか？
真摯にご相談に乗らせていただきますので、ぜひお問い合わせください。
