※本内容は3月16日(水)深夜の地震が発生する前日、3月15日に予約投稿しておいた内容です。以下加筆修正せず、そのまま投稿いたします。
個人的には、「積雪期の巨大地震」が一番恐ろしいと憂慮しています。
明確に定義づけされているわけではありませんが、一般的にはマグニチュード8以上が「巨大地震」と呼ばれています。
雪国における積雪時の巨大地震というのは、実は1981年の新耐震基準以降ではまだ経験したことがありません。
「積雪期の被害地震の文献調査」(2016年 水田敏彦氏、鏡味洋史氏)において、「積雪寒冷地における冬期間の主な被害地震」が以下の通りまとめられています。
この表を見ての通り、冬期間にマグニチュード8以上の巨大地震を経験したのは1952年3月4日の十勝沖地震が最後です。
この時の積雪量は50cmほどであったそうですが、全壊815棟、死者28名と記録されています。
1952年の住宅と、耐震基準がはるかに厳しくなった現代の住宅とでは、その耐震性は比べるまでもない、というご意見はごもっともです。
一方で、「仕様規定」にのみ基づいて建てられている四号建築物(2階建て以下の住宅)のほとんどは、積雪を考慮した耐震設計にはなっておらず、実務者の経験と勘に頼った造りとなっているに過ぎないこともまた事実です。
積雪の重さがとんでもないものであることは、以前お話しいたしました。
積雪期に巨大地震が発生しないことを、ただただ願うばかりです。
今年もようやく春が来たようです。
今年の冬も「運良く」、巨大地震は起こりませんでした。
今後も「想定外」の地震が発生しないことを願いつつ、万が一に備えた家づくりをご提案していきたいと思います。