木のぬくもりを感じられるリビングは、家族みんなにとって安らげる特別な空間。
自然素材ならではの心地よさは、日々の暮らしに癒しを与えてくれます。
木材・無垢材を使用した理想のリビングを実現するためには、設計や素材選びが重要なポイントです。
今回は、木の家におけるリビングづくりの魅力や、具体的な設計・素材選びのポイントをご紹介します。
リビングに無垢材を取り入れるメリット
1: 心身を癒す木の香り効果
木の香りは、心身に癒しを与えてくれるだけでなく、抗菌・防虫効果も期待できます。
特にヒノキやスギなどの針葉樹は、フィトンチッドと呼ばれる成分を多く含み、リラックス効果を高めてくれます。
また、ヒノキにはヒノキチオールという成分が多く含まれており、シロアリやダニ、ノミなどの害虫を寄せ付けない効果があります。
寝室やリビングに取り入れることで、安眠効果やストレス軽減にも繋がります。
木材の種類によって香りが異なるため、好みに合わせて選ぶのも楽しみの一つです。
例えば、ヒノキは爽やかな香り、スギは落ち着いた香り、ヒバは森林浴をしているような深い香りなど、それぞれ個性があります。
2: 快適な空間を作る調湿効果と断熱性
木は呼吸をする素材とも言われ、優れた調湿効果と断熱性を持ち合わせています。
もちろん「呼吸する」というのは物のたとえで、実際には生きているわけではありません。
木材の断面構造がハニカム構造となっており無数の小さな空隙があるため、湿度が高い時には湿気を吸収し、乾燥している時には湿気を放出するという性質があるのです。
これにより、ある程度の調湿効果を発揮してくれ、一年を通して快適な室内環境を保ちます。
とはいえ、その調湿効果も物理的な上限があるわけで、過大な期待は禁物ではあります。
3: 五感を刺激する木の質感と経年変化の魅力
木の質感は、視覚だけでなく触覚にも心地よさを与えてくれます。
無垢材のフローリングは、素足で歩いた時の感触が格別です。
柔らかさや、じんわりとした暖かさを感じられるでしょう。
家の中で一番人の素肌に触れるのは、床・フローリングです。
他の箇所はすべて後回しにしてでも、床材は無垢材を使用することがお勧めです。
また、木は経年変化によって色や風合いが深まり、独特の味わいが出てきます。
これは、紫外線や空気中の酸素などに触れることで起こる化学変化によるものです。
時間の経過とともに変化していく木の表情を楽しむのも、木の家ならではの醍醐味と言えるでしょう。
理想のリビングを実現する設計と素材選びのポイント
1: 木の種類と特性を理解する
リビングに木材を取り入れる際には、木の種類と特性を理解することが大切です。
針葉樹は柔らかく温かみのある風合いが特徴で、スギやヒノキ、マツなどが代表的です。
一方、広葉樹は硬く耐久性に優れており、オークやウォールナット、チークなどが挙げられます。
それぞれの木の特徴を理解し、リビングの用途や好みに合わせて最適な木材を選びましょう。
例えば、床材には耐久性の高い広葉樹、壁や天井には温かみのある針葉樹を使用するなど、使い分けるのも良いかもしれません。
一方で、当社の考えとしては、床材にはスギやヒノキなどの針葉樹を無塗装で使用することをお勧めしております。
硬い広葉樹に比べて、柔らかい針葉樹の優しい肌触りはまるで別物。
長時間立ち仕事をした時の足の疲れ方がまったく異なります。
ただし針葉樹は柔らかい分、傷やへこみがつきやすいという特徴があります。
傷やへこみはつくものだと理解して、気にしないと思える方には非常におすすめです。
当社のモデルハウスでもヒノキの無垢床を採用していますので、ぜひその肌触りを確かめにお越しくださいね。
2: 床・壁・天井! 木材の活用アイデア
床には無垢材のフローリングを使用することで、木の温もりを直接感じることができます。
壁には木材をパネル状に張ったり、羽目板を使用したりすることで、空間にアクセントを加えることができます。
腰壁に木材を使用するもの個性が出て良いかと思います!
天井は、あえて梁や火打ち梁を見せる仕上げにすることで、開放感と木の存在感を演出できます。
また、間仕切り壁に木材を使用することで、空間を柔らかく仕切ることも可能です。
3: 家具・照明との調和で空間を演出
リビング全体の調和を考え、家具や照明にも木を取り入れると、より統一感のある空間を演出できます。
ソファやテーブル、テレビボードなどに木材を使用することで、温かみのある雰囲気になります。
照明には、木製のシェードやフレームのものを選ぶと、柔らかな光が空間を包み込み、リラックス効果を高めます。
間接照明などを利用すれば、木の質感をより際立たせることができ、夜間の室内を雰囲気のある空間にできるでしょう。
4: メンテナンスのしやすさも考慮
木の家は定期的なメンテナンスが必要ですが、適切な方法で施工や補修を行えば長く美しさを保つことができます。
例えば無垢材のフローリングは、広葉樹のフロアであればオイルやワックスを塗布することで、染み・汚れ・傷などから保護することができます。
針葉樹のフロアの場合は、素材そのものが油分を比較的多く含んでいますので、オイル塗装等はしなくても大丈夫です。
ただ、キッチン等の水滴がつく可能性のある箇所については、針葉樹であってもオイル塗装をするという手もあるでしょう。
また、壁や天井の木材は、定期的に掃除することで、美しさを保つことができます。
無垢材の家は、日頃からこまめな掃除を心がけ、汚れを放置しないことが大切です。
まとめ
木のぬくもり溢れるリビングは、家族みんなが安らげる癒しの空間です。
木の香りや質感、調湿効果や断熱性など、多くのメリットがあります。
木の種類や特性を理解し、設計や素材選びを工夫することで、理想のリビングを実現することができます。
この記事が、皆様の木のぬくもり溢れるリビングづくりのお役に立てれば幸いです。