断熱等級4の住宅は、2025年から新築住宅の最低基準となる予定です。
しかし、断熱等級4は本当に充分なのか、断熱等級4では寒いのではないかと、疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
断熱等級4は寒い?
断熱等級4は、以前は最高等級でしたが、2025年から最低基準となります。
家が寒いか暖かいかは、単純に断熱性能や断熱等級だけで決まるわけではありません。
断熱等級4は、当社から見ればはっきり言って話にならないレベルの断熱性能の低さですが、空調計画・換気計画をしっかりやれば、暖かさを得ることは可能です。
その暖かさを得る際に要する暖房エネルギーが高くつくよ、というだけの話です。
そのあたりの話が前提とはなりますが、一般論として断熱等級4が本当に寒いのか、等級4と5の違い、光熱費、健康面への影響について詳しく解説していきます。
1: 断熱等級とUA値の関係
断熱等級は、住宅の断熱性能を表す指標の一つで、UA値(外皮平均熱貫流率)によって判定されます。
UA値は、住宅全体の熱損失量を外皮面積で割った値で、数値が小さいほど断熱性能が高いことを示します。
2: 断熱等級4と5の温度差
断熱等級4と5の温度差は、地域や建物の構造によって異なります。
しかし、一般的には、断熱等級5の方が断熱等級4よりも室温が約2℃高く、暖房費も約10%削減できるといわれています。
3: 断熱等級4の光熱費
断熱等級4の住宅は、断熱等級3、つまり2025年4月から「違法」となるレベルの断熱性能の低さの住宅と比べれば、光熱費が20%削減できます。
しかし、断熱等級5と比べると、光熱費は高くなります。
4: 断熱等級4の健康面への影響
断熱性能が低い住宅は、室温が低いため、体に悪影響を及ぼす可能性があります。
例えば、低体温症や風邪をひきやすくなったり、アレルギー症状が悪化したりする可能性があります。
断熱等級5以上で快適な暮らしを実現
断熱等級5以上のそれなりの断熱性能の住宅は、今後最低基準となる等級4に比べれば、より安価に冬暖かく夏涼しい快適な室内環境を実現することができます。
高断熱住宅のメリットとして、以下のような点が挙げられます。
1: 快適な室内環境
高断熱住宅は、室温が安定するため、冬は暖かく、夏は涼しい快適な室内環境を実現できます。
特に、小さなお子様や高齢者がいる家庭では、温度差による体調不良を防ぐために、高断熱住宅がおすすめです。
2: 光熱費の削減
高断熱住宅は、熱が逃げにくいため、冷暖房効率が向上し、光熱費を大幅に削減できます。
光熱費の削減は、家計への負担を軽減するだけでなく、環境保護にも貢献します。
3: 健康面への影響
高断熱住宅は、室温が安定し、結露が発生しにくいため、健康面にも良い影響を与えます。
結露は、カビやダニの発生原因となるため、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
高断熱住宅は、結露が発生しにくいため、カビやダニの発生を抑制することができます。
4: 住宅の耐久性向上
高断熱住宅は、外壁や屋根の温度差が小さいため、建物の劣化を抑制することができます。
そのため、住宅の耐久性を向上させる効果も期待できます。
まとめ
断熱等級4は、2025年から新築住宅の最低基準となります。
当社では、家を建てた後に永遠にかかる暖房費用を少しでも抑えられるよう、断熱等級6以上の家づくりを推奨しています。
高断熱住宅は、冬暖かく夏涼しい快適な室内環境を実現できるだけでなく、光熱費の削減、健康面への改善など、多くのメリットがあります。
マイホームを建てる際には、断熱等級だけでなく、UA値や窓の性能なども考慮し、快適で健康的な住まいづくりを目指しましょう。