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2023.02.20

コラム

令和5年度山形県住宅支援制度説明会 所感

住宅を取得するのにはたくさんのお金がかかりますから、国や県や市町村から受給できる補助金は、最大限活用すべきです。

山形県でも住宅支援制度には力を入れていただいておりまして、中でも近年は「やまがた健康住宅」の普及促進と連動した補助金制度を充実させようという方針が明確となっています。

 

そんな中、気になる令和5年度の県の補助金制度についての暫定案の説明会が2月20日(月)開催されましたので、当社でも参加してまいりました。

 

所感としては、より一層、「やまがた健康住宅」改め「やまがた省エネ健康住宅」を普及させていくんだという、強い意志が見える内容でした。

 

まずは名称の変更とグレード(等級)の分かりやすさ向上。

 

制度名称と等級名称の変更。分かりやすくなりました。

 

「省エネ」と間に入れたことで、住宅の断熱性能や気密性能などの温熱環境の向上施策が、そこに住む方々の健康増進だけでなく、電気代高騰の昨今、経済的にも大きなメリットのある制度なのだ、ということが分かりやすくなりました。

 

グレードの名称も、これまでより分かりやすくなりました。

HEAT20のG1・G2・G3の頭に、やまがたの「Y-」を付けただけですので、非常に分かりやすい。

これまでは、等級1と等級3、どっちの方が性能が上なのか分かりづらかったので・・・

 

それに、断熱性能の審査がBELS評価書などの提出があれば簡素化されることになったそうです。

これは実務上も助かります。

 

基準値一覧。しかし、「等級」の欄の「-」(ハイフン)の位置に誤りがあるようなので注意。

 

基準値は従前(※2022年4月1日改定時)から変わりありません。

基準値についてもHEAT20のG1~G3と同じですので、本当に頭に「Y-」が付いただけ。非常に覚えやすいです。

 

ただ、等級と基準値のラインナップに変わりがなかったのは正直残念でした。

というのも以前書いた通り、新制度で言う「Y-G3」と「Y-G2」の基準値の差(つまりは掛かり増し費用の差)が非常に大きいためです。

個人的には、「Y-G2.5」のような形で、2022年4月の改定がなされる前の「やまがた健康住宅 旧レベルⅠ(★★★)」の基準が残ってくれるとありがたいなぁというところです。

 

それと、気密性能です。

2022年度の改定時に、C値基準が1.0cm2/m2に一本化されましたが、正直この基準は低いのでは?と思います。

 

北海道の札幌版次世代住宅基準における上位等級である「トップランナー基準」及び「ハイレベル基準」では、C値0.5cm2/m2が認定基準となっています。

意味があるからその基準を求めているわけです。

 

真面目に気密工事をやっているレベルの高い工務店さんであれば、C値0.5を下回るのなんて訳ない時代です。

次回の制度改定時にはその基準を求めるレベルも追加となると更に良くなっていくのではないかと思います。

 

そして個人的に絶賛したいのは以下の内容。

 

 

これまで長年続いてきた「利子補給制度」を廃止し、「一括補助」の制度に変更したという点。

これは本当に拍手喝采ものです。

 

これまでの利子補給制度も、受給できる額が額なので非常にありがたかったのですが、なにせ申請手続きやら何やらがとにかく煩雑でした。

借入先の金融機関側にも動いていただく必要があり、その担当者も未経験で不慣れなことがほとんどで(※文句を言っているわけではない。どんなベテランの方でも、利子補給の経験したことがないという方がよくいらっしゃったので、これは制度があまり良くなかったのではないかと・・・)、そうなるともうみんな探り探りの状況に・・・

 

今回の改正(予定)後は、金融機関を巻き込んでてんやわんやする必要がなくなり、申請は建築完了後でOKとなり、しかも一括で70万円受給できる。

死角のない素晴らしい制度になるのではないかと思います!

 

そして利子補給制度時代にあった「県産木材多用型」の廃止。

これはもう「絶対にやまがた省エネ健康住宅を普及させるんだ!」という県の担当部署の方々の強い意志がひしひしと感じられます・・・!

 

そんなこんなで、全体的に素晴らしい改正が多かった令和5年度山形県住宅支援制度。

より使いやすくなるであろう制度を、存分に活用いただきたいと思います!

 

 

※ただし、今回の説明会の資料や内容は、議会承認前のものです。一部変更になる可能性もありますのでご注意ください。

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