大抵の方は、目の前の家づくりのための費用をどれだけ節約できるかということだけに目が行ってしまいがちです。
ですが、夢のマイホームを実現した後も快適な暮らしを長く続けるためには、毎月のランニングコストをしっかりと見据えることが大切です。
住宅ローンの返済以外にも、光熱費や修繕費など、思わぬ出費が積み重なる可能性も。
今回は、住宅のランニングコストに大きく影響する住宅性能について、具体的な要素を交えながらご紹介します。
賢い住宅選びの参考にしてください。
住宅性能とランニングコストの関係
断熱性能が光熱費に与える影響
住宅のランニングコストにおいて、光熱費は大きな負担となる要素です。
断熱性能は、この光熱費を大きく左右する重要な要素の1つです。
高い断熱性能を有することで、冷暖房の効率が向上し、光熱費の大幅な削減につながります。
年間の光熱費削減効果は、数万円から十数万円にも及ぶ場合があります。
そして、冷暖房の効率が上がれば安価な光熱費で24時間全館空調が可能となります。
24時間全館空調が可能となれば、家の中の寒暖差で体調を崩したりすることも減りますので、医療費の削減にもつながります。
そして究極的には、ヒートショックなどで宅内で死亡するリスクを軽減してくれるため、ランニングコスト削減どころではなく、家族の長生きにもつながるのです。
窓の種類と光熱費の関係
窓は、住宅の熱の出入りを大きく左右する部分です。
窓の種類によって、光熱費への影響は大きく変わります。
高い断熱性能を持つペアガラスやトリプルガラスの樹脂サッシ窓は、冷暖房効率の向上に大きく貢献します。
一方で、アルミ製のサッシは熱伝導率が高いため、光熱費が高くなる傾向があります。
窓の大きさや位置も考慮し、適切な窓を選ぶことが大切です。
また、今後ますます進展していく温暖化に対応するためには、窓の種類だけではなく、適切な日射遮蔽計画も重要になってくるでしょう。
外壁材とメンテナンス費用
外壁材は、建物の外観を左右するだけでなく、メンテナンス費用にも大きく影響します。
耐久性が高い外壁材を選ぶことで、長期間にわたって美しい外観を保ち、修繕費用を抑えることができます。
ガルバリウム鋼板は、耐候性・耐久性に優れ、長持ちする素材として知られています。
また、近年採用例が急激に増えている、杉板外壁も非常にお勧めです。
特にお勧めしているのは「無塗装」の杉板外壁。
経年によって色味に変化がありますが、それを許容できる方であれば、後年の外壁塗装費用を丸々削減することが可能です。
しっかり通気構法がなされて腐食対策もなされていれば、何十年もメンテナンス不要で使い続けられるポテンシャルを持っています。
一方、窯業系サイディングの外壁は寒冷地には不向きです。
最近の建材は良くなってきているとはいえ、どうしても素材の特性上、凍害が発生する可能性があるためです。
凍害でボロボロになってしまった場合、基本的には部分的に張り替えるしかありません。
経年によってそういった箇所が増えてきてしまうと、張り替えのための費用もかかってきてしまう可能性があるのです。
外壁材を選ぶ際には、耐久性だけでなく、メンテナンスの容易さ・メンテナンスにかかる費用も考慮することが大切です。
屋根材の耐久性と費用
屋根材は、雨風から家を守る重要な役割を担っています。
耐久性が高い屋根材を選ぶことで、メンテナンス費用を削減できます。
ガルバリウム鋼板は軽量で耐久性が高く、メンテナンス頻度が少ないため、ランニングコストを抑えるのに適しています。
新築後、劣化具合の様子を見ながら十数年後に塗装工事をおこないます。
塗装に使用する塗料の種類等によって、その後の再塗装の頻度が変わってきます。
瓦屋根は耐久性が高いものの、重量があるため耐震性の点で不利となります。
また、定期的な点検や清掃が必要となるため、ランニングコストを考慮する必要があります。
山形県の内陸部では瓦屋根はだいぶなくなってきており、新築のほとんどはガルバリウム鋼板葺きでしょう。
屋根材を選ぶ際には、耐久性だけでなく、メンテナンスの容易さ、耐震性への影響なども考慮しましょう。

住宅のランニングコスト試算の重要性
ライフプランとランニングコスト
住宅購入は、長期的な計画に基づいて行う必要があります。
ライフプランを考慮した上で、住宅のランニングコストを試算することが重要です。
収入や支出、将来のライフイベントなどを考慮し、無理のない範囲で住宅を選ぶことが大切です。
住宅ローンの返済額だけでなく、光熱費や修繕費なども含めたトータルコストを試算することで、より現実的な計画を立てることができます。
将来的な費用負担の予測
住宅のランニングコストは、年々変動する可能性があります。
光熱費の高騰や、建物の老朽化による修繕費用の増加など、将来的な費用負担を予測することは困難です。
しかし、可能な限り正確な試算を行うことで、将来のリスクを軽減することができます。
特に近年は電気料金が急激に上昇してきました。
今後も毎年数%ずつ上昇していくことが見込まれています。
例えば控えめに見て、毎年3%ずつ電気料金が上がっていくと仮定しましょう。
現在の電気料金が月額2万円だとすると、20年後には20,000×(1 + 0.03)^20=36,122円と、およそ1.8倍にも上昇してしまうのです。
年額で考えると、電気料金24万円が43万円にまで増えてしまうのですから、恐ろしいことです。
将来的に電気料金が大きく上昇しても夏涼しくて冬暖かい家で暮らすためには、今の建築費が少し高くついても断熱性能が高く、自宅で使用する電気を自宅で創れるような家とすることがお勧めです。
目先の建築費の安さ高さに惑わされず、将来への投資をしっかり行うことが重要です。
十数年から数十年後にはその差は取り返しのつかないほど広がっていくのです。
賢い住宅選びのための費用計画
住宅選びにおいては初期費用だけでなく、ランニングコストも重要な検討要素です。
初期費用を抑えるために、性能を妥協してしまうと、結果的にランニングコストが高くなる可能性があります。
逆に、初期費用が高くても、ランニングコストが低い住宅を選ぶことで、長期的に見て経済的なメリットが得られるのです。
賢い住宅選びのためには、初期費用とランニングコストのバランスを考慮した費用計画を立てることが大切です。
光熱費削減策の検討
光熱費を削減するための様々な対策を検討しましょう。
高断熱・高気密住宅、省エネ家電の導入、太陽光発電システムの設置など、様々な選択肢があります。
これらの対策によって、光熱費を大幅に削減できる可能性があります。
効果的な光熱費削減策を検討し、長期的なコスト削減を実現しましょう。
メンテナンス費用抑制策の検討
メンテナンス費用を抑えるためには、定期的な点検や清掃が重要です。
また、耐久性が高い素材を使用することで、メンテナンス頻度を減らすことができます。
建物の状態を把握し、適切なメンテナンスを行うことで、建物の寿命を延ばし、大規模な修繕費用を抑制できます。
長期的な視点でメンテナンス計画を立てることで、ランニングコストを抑えることができます。

まとめ
住宅のランニングコストは、光熱費とメンテナンス費用が大きな部分を占めます。
断熱性能、窓、外壁材、屋根材といった住宅性能は、これらの費用に大きく影響します。
高性能な住宅は初期費用が高くなる傾向がありますが、ランニングコストの削減効果を考慮すると、長期的な視点では経済的なメリットが大きくなります。
そしてその差は、その住宅に住み続ける限りどんどん広がっていきます。
ライフプランと照らし合わせ、初期費用とランニングコストのバランスを考慮した上で、賢い住宅選びを進めることが大切です。
専門家への相談も有効な手段です。
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