電気代の高騰が続く今、家づくりの際に省エネ性能は重要な検討事項となっています。
快適な住まいを実現しつつランニングコストを抑えるには、どのような住宅基準を選べば良いのでしょうか。
住宅の性能基準について「HEAT20」や「ZEH」という言葉を耳にしたことがある方も多いと思います。
どちらも省エネ住宅に関連する基準ですが、その違いを理解することは、賢い家づくりへの第一歩です。
そこで今回は、HEAT20とZEHの違い、そして最適な基準選びについて解説します。
HEAT20とZEHの違い
UA値などの指標解説
UA値(外皮平均熱貫流率)とは、建物の熱がどれだけ外に逃げやすいかを表す指標です。
数値が低いほど断熱性能が高く、省エネ効果も大きくなります。
HEAT20とZEHのどちらもUA値を基準としていますが、具体的な数値目標は異なります。
HEAT20の3つのグレード
HEAT20は、断熱性能に基づいてG1、G2、G3の3つのグレードに分類されます。
G3が最も高い断熱性能を有し、G1から順に基準値が厳しくなります。
各グレードのUA値は、地域区分(1地域~7地域)によって異なります。
例えば、山形県に多い4地域では、G3のUA値は0.20以下と非常に厳しい基準ですが、温暖な7地域では0.26以下となります。
具体的な数値は、各地域の気候条件を反映して設定されていますので、建築希望地の地域区分がどれかは調べておくと良いでしょう。
ZEH基準との違い
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)は、年間の一次エネルギー消費量をゼロにすることを目指す住宅基準です。
断熱性能に加え、高効率設備や再生可能エネルギーの導入が求められます。
HEAT20は断熱性能に特化した基準であるのに対し、ZEHは省エネと創エネの両面を考慮した包括的な基準です。
そのため、ZEH基準を満たす住宅は、必ずしもHEAT20の基準を満たしているとは限りません。

最適な基準選び
省エネ効果の比較
HEAT20のグレードが上がるほど、暖房・冷房に必要なエネルギーが削減され、光熱費の節約に繋がります。
G3はG1に比べ、大幅な省エネ効果が期待できます。
一方ZEHは、創エネによって消費エネルギーを相殺することを目指すため、省エネ効果は導入する再生可能エネルギーの種類や規模、そして建築する土地によって大きく変動します。
ZEH基準の断熱性能はHEAT20のG1基準で定める性能よりも低いレベルとなっています。
ライフスタイルとの適合性
HEAT20は断熱性能に重点を置いた基準なので、年中快適な室内環境を重視するライフスタイルに適しています。
例えば、小さなお子さんや高齢者がいる家庭では、温度変化の少ない快適な空間が重要となるでしょう。
ZEHは、自家発電によるオール電化な暮らしや、環境への配慮を重視するライフスタイルに合致します。
費用対効果の検討
HEAT20のG3グレードは、初期費用が高額になる傾向があります。
ZEHも、太陽光パネルや蓄電池等の初期投資が必要となります。
しかし、長期的な視点で見れば、光熱費やメンテナンスコストの削減によって費用対効果は高まるので、ライフサイクルコストの観点で見ればどちらもメリットの多い基準と言えるでしょう。
各基準のメリット・デメリットを比較検討し、ご自身の予算やライフスタイルに最適なバランスを見つけることが大切です。
現在はHEAT20 G2基準=断熱等級6以上の断熱性能と、創エネ設備を組み合わせることによって実現できる、GX志向型住宅という家づくりが国によって推し進められています。
GX志向型住宅には160万円の補助金支給がなされますので、今後はそのレベルを目指すことを弊社でも推奨しています。

まとめ
HEAT20とZEHは、どちらも省エネ住宅を実現するための基準ですが、アプローチが異なります。
HEAT20は断熱性能の高さに重点を置き、グレード別に厳格な基準値が設定されています。
一方、ZEHは省エネと創エネの両面から年間エネルギー収支ゼロを目指します。
最適な基準選びは、予算、ライフスタイル、将来的な生活設計、そして費用対効果を総合的に考慮して判断する必要があります。
それぞれの基準の特徴を理解し、ご自身のニーズに合った選択をすることで、快適で経済的な住まいを実現できるでしょう。
そしてこれからはGX志向型住宅を採用していくことが重要になってきます。
じっくり検討し、後悔のない家づくりを進めてください。
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