耐震性が高いように思える平屋でも、地震への不安はつきものです。
大切な家族を守る家だからこそ、耐震性へのこだわりは譲れません。
今回は、平屋の耐震性に関する疑問を解消し、安全・安心な家づくりに役立つ情報を提供します。
平屋の構造、地盤、建物のバランスなど、耐震性に影響する要素を分かりやすく解説します。
平屋の耐震性を徹底解説!安全・安心な家づくりを実現する方法とは
平屋が地震に強い理由とは?
平屋が地震に強い理由は、主に構造のシンプルさと家全体の高さが低いことにあります。
2階建てや3階建てと比べて、平屋は比較的シンプルな構造で設計されることが多くなっています。
このシンプルな構造は、地震の際に建物にかかる力が分散され、倒壊のリスクを低減する効果があります。
また、地震の揺れは高い建物ほど揺れが大きくなり、低い家は地震による揺れが最小限に抑えられ、建物への負担が小さくなります。
地盤の重要性と地盤改良工事
どんなに優れた構造の平屋でも、地盤が弱ければ耐震性は低下します。
建築前の地盤調査は必須であり、2000年の建築基準法改正で義務化されています。
地盤調査の結果によっては、地盤改良工事が不可欠となるケースもあります。
地盤改良工法には、表層改良工法、柱状改良工法、鋼管杭工法などがあり、それぞれの工法は地盤の状況や予算によって最適なものを選択する必要があります。
・表層改良工法
地盤の土にセメント系の材料を混ぜて強度を高める工法で、工期が短いのがメリットです。
・柱状改良工法
柱状の補強材を地中に埋め込む工法で、地盤を強化する効果が高いです。
・鋼管杭工法
鋼管を地中に打ち込む工法ですが、戸建て住宅ではあまり多く用いられていません。
建物のバランスと耐震性への影響
平屋はシンプルな構造が耐震性に有利に働く一方で、建物のバランスも重要です。
耐力壁の配置など、建物のバランスが悪いと、地震に弱くなってしまいます。
家の形としては、上から見たときに正方形や長方形など、シンプルな造形の方が地震の力を分散しやすく、性能の高い家を作り出せるためおすすめです。
平屋に限らずですが、間取りや構造設計において、建物のバランスを考慮した設計が不可欠となります。
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建築基準法の耐震基準と構造計算
建築基準法では、地震に対する一定の耐震性能が求められます。
建築確認申請において、設計図書に基づき、耐震性能が基準を満たしているか確認されます。
とはいっても、建築基準法に定められた耐震基準は、家を建てるための最低基準。
それで充分とは、まったく言えません。
今後の家づくりでは、しっかり構造計算(許容応力度計算)をおこない、耐震等級3の家づくりをすることを推奨します。
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まとめ
この記事では、平屋の耐震性の有利さとその理由について解説しました。
平屋は、シンプルな構造と建物高さの低さによって地震に強いという大きなメリットを持つ一方で、当然ながら地盤や建物のバランスにも注意を払う必要があります。
また、耐震性に有利な平屋といえど、建築基準法上の耐震基準だけで良しとするのではなく、しっかり構造計算をして耐震等級3とすることを推奨することも念押しいたします。
これらの情報を参考に、安全・安心で快適な平屋の家づくりを実現してください。
地震への不安を軽減し、家族と安心して暮らせる住まい選びに役立てば幸いです。
ご自身のライフスタイルや予算を考慮し、最適なプランを検討することをお勧めします。
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ぜひご覧いただき、今後の参考にしていただけると幸いです。
<施工事例> 「超高性能×高基礎」 無塗装杉板外壁の平屋