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2025.02.14

コラム

地震耐震耐震性

耐震・免震・制震構造の違いとは? 住宅の地震対策の選び方

地震はいつ起こるか分からない、私たちの生活を脅かす大きな脅威です。
特に、私たちの生活と命を守るシェルターとなる住宅の地震対策は、非常に重要な課題と言えるでしょう。
近年では、耐震、免震、制震といったさまざまな地震対策が注目されていますが、それぞれの違いを明確に理解している方はなかなか勉強熱心な方かと思います!
今回は、耐震、免震、制震の3つの地震対策について、その違いを分かりやすくご紹介したうえで、結局どうするのが良いのか、正解をお伝えします。

耐震・免震・制震の違いと特徴

耐震構造とは何か? 仕組みとメリット・デメリット

耐震構造は、ごく簡単に言えば、建物を頑丈にすることで地震の揺れに耐えることを目的とした構造です。
柱間に筋交いを入れたり耐力面材を張ったり、構造部材の接合部を金物で補強したりすることで、建物の強度や揺れに対する抵抗力・耐震性を高めます。
地震の力は、主に重量のある床や屋根にかかるため、これらを支える柱や梁なども含めて、建物全体をバランスよく補強することが重要です。

耐震構造は最も一般的な構造であり、戸建て住宅やマンション、オフィスビルなど、幅広い建物で採用されています。
メリットとしては、建設コストが比較的安く、工期も短いことが挙げられます。
デメリットとしては、地震の揺れを直接建物が受けるため、高層階ほど揺れ幅が大きくなる傾向があります。
また、家具の転倒や落下による二次被害のリスクも高く、繰り返しの揺れで家に歪みが出てくる可能性があるという点も考慮する必要があります。

免震構造とは何か? 仕組みとメリット・デメリット

免震構造は、建物と地盤を分離することで地震の揺れを建物に伝わりにくくする構造です。
建物と基礎の間に免震装置を設置し、地震の揺れを吸収し建物の揺れを抑制します。
メリットとしては、地震による急激で大きな揺れを抑えることができ、家具の転倒や建物内部の損傷を防ぎやすい点が挙げられます。
免震構造の大きな特徴は、大きな地震でも建物が揺れにくいことです。

デメリットとしては、耐震構造や制震構造に比べて建設コストが高く、施工会社も限られていることです。
また、免震装置の定期的な点検やメンテナンスが必要となるため、ランニングコストも考慮する必要があります。
さらに、免震装置の種類によっては、縦揺れへの効果が低い場合もあります。

制震構造とは何か? 仕組みとメリット・デメリット

制震構造は、建物内部や外壁側にダンパーなどの制震装置を設置し、地震の揺れを吸収することで揺れを小さくする構造です。
高層ビルなどで、上階への揺れの増幅を抑制する効果があります。
免震構造とは異なり、建物と地盤は直接繋がっていて、地盤の揺れは建物に伝わりますが、ダンパーがその揺れを熱エネルギーに変換し、空気中に放出することで揺れを軽減します。

メリットとしては、免震構造に比べて建設コストが安いことです。
また、繰り返しの揺れにも強く、メンテナンスも免震装置に比較すれば容易です。
さらに、台風などの強風による揺れにもある程度の効果を発揮します。

デメリットとしては、制震装置の設置場所や数が効果に影響することです。
また、地盤の影響を受けやすいため、地盤が軟弱な場所では十分な効果が得られない可能性があります。

耐震・免震・制震それぞれの特徴

耐震、免震、制震のそれぞれの構造は、地震に対するアプローチが異なります。
耐震は建物の強度を高め、免震は地盤と建物を切り離し、制震は揺れを吸収することで地震の被害を軽減します。
それぞれのメリット・デメリットを総合的に判断し、最適な構造を選択することが重要です。

地震対策の選び方!自分の家にとって最適な方法とは?

建物の種類・規模・地盤状況による最適解

最適な地震対策は、建物の種類(木造、鉄筋コンクリート造など)、規模、そして地盤状況によって大きく異なります。
高層マンションであれば免震や制震が有効な場合が多いですが、一般の戸建て住宅であれば耐震構造の強化がもっとも重要で効果が高いといえます。
戸建て住宅を提供する工務店の中には、「耐震より制震が優れている」「うちは耐震じゃなくて制震だから安全・安心」と宣伝する会社もあります。

しかしそれは明らかな誤りです。
戸建て住宅の地震対策でもっとも重要なことは、しっかり構造計算(許容応力度計算)をおこなって、耐震等級3の構造耐力を確保すること。
これが正解です。
そのうえでさらにお金をかけて地震に対してプラスの備えをしたい、という場合に初めて制震ダンパーの導入を検討する、というのも選択肢に入ってくるでしょう。

予算と工期を考慮した現実的な選択

地震対策にはさまざまなコストと工期がかかります。
耐震構造は最も安価で工期も短く済み、安全性を高める効果も非常に高いものです。
戸建て住宅で免震構造、というのはよほどの予算と工期がないと難しいですが、もし際限なく予算をかけられるのであれば選択肢に入ってくるかもしれません。
地震に対する安全性は高くなりますが、費用対効果を考えると疑問が残ります。
制震構造は、あくまでおまけ。
耐震構造に加えて、多少予算と工期が伸びてもよいのであれば、検討しても良いかもしれません。
予算と工期を考慮し、現実的な選択をすることが重要です。

将来的なメンテナンス費用とリスクの検討

免震構造や制震構造は、専門業者による定期的なメンテナンスが必要となる場合があるので、メンテナンス費用や、装置の寿命なども考慮して導入を検討する必要があります。
また、地震保険の適用範囲なども確認しておきましょう。

専門家への相談と的確なアドバイスの重要性

地震対策は専門的な知識が必要となるため、建築士などの専門家に相談することが重要です。
的確なアドバイスを受けることで、予算や工期、建物の特性に最適な地震対策を選択できます。

当社で建てる住まいはもちろん耐震構造。
標準で構造計算(許容応力度計算)をおこない耐震等級3の設計とし、耐震性を高くすることで大地震への備えとしています。
また、山形県は言わずと知れた豪雪地帯。耐震の話とは一見関係なさそうに思えるかもしれませんが、積雪荷重を考慮した耐雪住宅とすることも重要。
地域ごとの垂直積雪量を加味した構造計算をおこなうことで、ほぼ雪下ろし不要な家としています。

まとめ

耐震、免震、制震の3つの地震対策は、それぞれ地震へのアプローチが異なり、メリット・デメリットも異なります。
建物の種類、規模、地盤状況、予算、工期、将来的なメンテナンス費用などを総合的に考慮し、専門家のアドバイスを受けながら最適な方法を選択することが重要です。
戸建て住宅の場合、基本的には構造計算をしっかりおこない、耐震等級3の耐震構造とすることが最優先であることを肝に銘じましょう。

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