木のぬくもりを感じる家、いいですよね。
マイホームを建てるなら、木のぬくもりを感じられる家にしたいと考える方も多いのではないでしょうか。
無垢の木の温かみや優しい香りが漂う空間は、心身に安らぎを与えてくれます。
しかし、実際に木の家を建てようと思ったら、メリットだけでなくデメリットも知っておきたいところ!
この記事では、木のぬくもりを感じる家、特に床材・フローリングに焦点を当ててメリットとデメリットを具体的に解説していきます。
後悔なく理想の家を建てるために、ぜひ最後まで読んでみてください。
木のぬくもりを感じる家のメリット
木のぬくもりを感じる家は、住み心地の良さだけでなく、健康面にも良い影響を与えてくれるという魅力があります。
1:柔らかさ・衝撃吸収
無垢の床の採用は非常におすすめです。
何と言っても床材は、家の中でもっとも人の肌に触れる時間が長い部位。
木材は例えばコンクリートやタイルと比べて柔らかく、衝撃を吸収しやすい素材です。
特に針葉樹の無垢床は非常に肌触りが柔らか。
広葉樹の無垢床と比較するとかなりの違いを感じられます。
足腰への負担が軽減されるのはもちろん、転倒による怪我防止の効果も一定程度期待できるでしょう。
2:暖かさ
木材は、空気の層を多く含んだ素材です。
素足で無垢床に触れた時、足の裏の熱が木材に伝導し、その熱が空気層に蓄えられることにより、暖かさを感じられます。
コンクリートやタイルの床の冷たさとは比較にならないほどです。
これについても、特に針葉樹と広葉樹とを比較しても違いがはっきり分かるほど。
同じ大きさの針葉樹と広葉樹の木片を比較して針葉樹の方がはるかに軽いことから分かる通り、針葉樹は空気を含む量が非常に多いのです。
この空気層に即座に素足の熱が伝導し蓄えられることで、針葉樹の無垢床の暖かさが得られるのです。
3:調湿効果
木材は、空気中の湿度を調整する効果があります。
乾燥した木材は水分を吸収し、湿度の高い時は水分を放出します。
この調湿作用によって、冬は乾燥を防ぎ、夏は湿気を抑え、一年を通して快適な室温を保つことができます。
そうはいっても、無垢の木が蓄えられる湿気の量には物理的な限度があり、梅雨から夏の終わりにかけて続く日本の多湿空間の湿気を延々と吸い取り続けてくれるわけではありません。
無垢の木の湿度調整効果は、例えば除湿器やエアコンの除湿機能ほどの除湿効果を期待できるものではありませんし、加湿器ほどの加湿効果を期待できるものではありません。
調湿効果については過度な期待は禁物です。
4:リラックス効果
木材には、「フィトンチッド」と呼ばれる香りの成分が含まれており、この成分にはリラックス効果やストレス軽減効果があると言われています。
木の香りは、心を落ち着かせ、安眠効果も期待できます。
人間も動物です。木の香りでリラックスできるのは、自然の中で暮らしていた時代から続く、人間の本能なのでしょうね。
木のぬくもりを感じる家のデメリットと対策
木の家には、魅力的なメリットがある一方で、注意しておきたいデメリットも存在します。
1:傷・へこみ
無垢の木材を住まいに使用するにあたって避けて通れないのが傷やへこみ。
大工さんがどれだけ気を付けて施工しても施工中の傷・へこみをゼロにすることは困難ですし、もちろん引き渡し後の生活の中で無数の傷・へこみができることを覚悟する必要があります。
軽微な傷・へこみは、水を含ませてアイロンをかけることで目立たなくすることも可能ですが、それでは復旧できないこともよくあります。
これはお客様にいつもお伝えしていることですが、無垢の木材を採用するにあたっては、「傷・へこみは家の歴史、家族の思い出」と割り切り、「いちいち気にしない」という寛容な心持ちが必要といえます。
これは「無垢の木のぬくもりを得る」ための絶対条件です。
「傷・へこみは絶対に許せない!」という方は、家の中で無垢の木のぬくもりを得ることは難しいかもしれません。
ただ、普段人が触れることのない場所、たとえば天井に無垢の木の羽目板を張るくらいは可能かもしれません。
床については無垢床ではなく、樹脂のシート張りのフローリングを張らざるを得ないでしょう。
2:変形・あばれ
木材は、湿気や乾燥の影響を受けやすく、変形を起こす可能性があります。
特に、天然の無垢材を使用する場合は、施工時における大工さんの知見やスキルと施工精度が大事になってくる他、定期的なメンテナンスも場合によっては必要になるでしょう。
無垢床を採用する際は、フローリング材の幅方向の伸び縮みによる「あばれ」に要注意です。
例えば無垢床の施工をするのが、空気の乾燥する冬だった場合。
フロア材同士の目地部分に適切なスペースを設けずにピッチリ詰めて張ってしまうと、梅雨~夏の室内の湿度が上がる時期、空気中の湿気を無垢床が吸って特に幅方向にふくらんでしまい、フロア材同士が押し合って床が山型に盛り上がってしまうことがあります。
無垢の木材を使用する場合は、施工する時期に合った適切な方法で施工していくことが重要です。
まとめ
木のぬくもりを感じる家は、柔らかさ、衝撃吸収、暖かさ、リラックス効果など、多くのメリットがあります。
一方で、傷・へこみ、変形・あばれといったデメリットも存在しますが、適切な対策を行うことで、これらの問題をある程度回避することができますし、「木材というのはそういうものだ」という心の準備も必要です。
木のぬくもりを感じながら、快適で健康的な暮らしを実現するためには、メリットとデメリットを比較検討し、自分にとって最適な住まいを選ぶことが大切です。
当社は、住宅があり続ける限り効能を発揮し続けてくれる基本性能、すなわち、①安全・安心、②長持ち、③健康・快適・省エネ、の3点を重視した家づくりを目指しています。
住宅のご相談は、気軽に当社までご連絡ください。