太陽光発電は、環境問題への関心が高まる中、注目を集めている再生可能エネルギーの一つです。
電気代を削減できるだけでなく、地球温暖化防止にも貢献できることから、導入を検討している方も多いのではないでしょうか。
しかし、よく耳にする「太陽光発電で電気代を0円にできる」という情報。
一体本当なのでしょうか。
この記事では、太陽光発電で電気代を0円にする方法が本当に存在するのか、その実態を解説するとともに、電気代を大幅に削減するための具体的な方法を紹介します。
太陽光発電で電気代0円は本当に可能?
太陽光発電で電気代を0円にすることは、理論上は可能です。
発電した電力をすべて自宅で消費できれば、電気料金の支払いは不要になります。
しかし、現実的には様々な要因が重なり、電気代を完全に0円にすることは難しいと言えます。
1: 天候の影響
太陽光発電は、太陽の光をエネルギーに変換して発電するため、天候に大きく左右されます。
曇りや雨の日には発電量が減少し、夜間は発電できません。
そのため、発電量が消費量を下回る時間帯が発生し、電力会社から電気を購入する必要が出てくるのです。
2: 電気料金の変動
電気料金は、時間帯や季節によって変動します。
昼間は電気料金が高く、夜間は安くなる時間帯もあります。
太陽光発電は昼間に発電するため、電気料金の高い時間帯に発電した電気を消費しきれず、余った電力を売電する際に、低い料金で買い取られるケースも考えられます。
3: システムの維持費
太陽光発電システムには、初期費用だけでなく、定期的なメンテナンス費用が発生します。
パネルの清掃や点検、故障時の修理など、維持費を考慮する必要があります。
このように、太陽光発電で電気代を完全に0円にすることは難しいですが、電気代を大幅に削減することは可能です。
太陽光発電電気代0円に近づくための具体的な方法
では、どのようにすれば電気代を大幅に削減できるのでしょうか。
具体的な方法を見ていきましょう。
1: 省エネ機器の導入
省エネ性能の高い家電製品や照明器具を導入することで、消費電力量を減らし、太陽光発電でまかなえる割合を増やせます。
・LED照明
従来の白熱灯や蛍光灯に比べて消費電力が少なく、長寿命です。
新築においてはLED照明以外を使用することの方が珍しいですから、言わずもがな、といったところです。
・エコキュート
ヒートポンプ式給湯器で、空気中の熱を利用して効率よくお湯を沸かすため、従来のガス給湯器に比べて光熱費を大きく削減できるだけでなく、同じ電気の力でお湯をつくる電気温水器と比べても電気代を大幅に削減できます。
・省エネ家電
冷蔵庫や洗濯機、エアコンなど、省エネ性能の高い家電製品を選ぶことで、消費電力量を抑えられます。
2: 発電量の増加
太陽光パネルの設置面積を増やすことで、発電量を増やせます。
屋根全体に太陽光パネルを設置することで、発電量を最大限に引き上げられます。
また、従来のパネルよりも発電効率の高いパネルを採用することで、より多くの電力を発電できるのです。
3: 蓄電池の活用
蓄電池は、太陽光発電で発電した電気を蓄え、夜間や曇り、雨の日など、発電できない時間帯に利用できます。
蓄電池を活用することで、太陽光発電で発電した電気をより多く自宅で消費することができ、電気代を削減できます。
ほかにも、停電時にも蓄電池に貯めた電力を利用できるため、防災対策としても有効です。
4: 断熱性の向上
これからの時代、住宅の断熱性を向上することは最優先事項と言えます。
特に冬の暖房費は家庭で使用するエネルギーの中でも大きな割合を占めます。
断熱性能を向上させれば、少ないエネルギーで家中を暖めることができるため、電気使用量を大きく抑えることができるのです。
まとめ
太陽光発電で電気代を0円にすることは、天候や電気料金などの影響で容易ではありませんが、省エネ機器の導入や発電量の増加、蓄電池の活用、断熱性の向上など、様々な方法を組み合わせることで、電気代を大幅に削減できます。
電気代を0円にすることは難しいかもしれませんが、電気代を大幅に削減し、環境にも貢献できる太陽光発電は、これからの時代にますます注目されていくでしょう。