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2024.12.01

コラム

コンクリート新築注文住宅

ガレージ土間コンの勾配の決め方! 駐車場の傾斜はどれくらいが適切?

マイホームの新築にあわせて、ガレージやカーポートなどの駐車場を設けようと考えている方もいらっしゃるでしょう。
よっぽどの都市部でない限り、山形県では車は「一家に一台」どころか、「一人に一台」が当たり前ですもんね。
ガレージやカーポートなどの駐車場の土間部分は通常、「土間コン」といってコンクリート敷きにすることが多いです。
中にはアスファルト敷きにするという方もいらっしゃるかもしれません。
いずれにせよ、駐車場を快適に利用するには、この土間部分に適切な「勾配」「傾斜」を設定することが欠かせません。
しかし、「そもそも何でガレージに勾配って必要なの?」「どれくらいの傾斜が適切なの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ガレージやカーポートなど、駐車場の勾配に関する基礎知識から、具体的な調整方法まで解説していきます。
安心して理想の駐車場を作れるように、一緒に学んでいきましょう。

ガレージ勾配の必要性とは?

ガレージやカーポートなどの駐車場に勾配をつけると言われても、ピンとこない方も多いでしょう。
「だって床は平らなほうが良いでしょう?」
たしかに、家の中であれば床は平らな方が良いでしょう。
それが当たり前です。
しかし、半屋外空間であるガレージやカーポートなどの駐車場では、安全で快適な空間を実現するために、勾配・傾斜をつけることが非常に重要な役割を担っています。

1:水たまりの防止

ガレージやカーポートなどの駐車場は、半屋外空間であるがゆえに雨水が集まりやすく、適切な勾配が確保されていないと、土間コン上に水たまりができてしまいます。
水たまりは、車両の駐車時に水はねしたり歩行時に足元が水濡れしたりと快適さを損なうだけでなく、放っておけばカビの原因となるため、注意が必要です。
また、冬場に駐車場に吹き込んできた雨が低温で凍結すると、スリップ事故や歩行者の転倒のリスクも高まります。

2:車両の出し入れのしやすさ

適切な勾配は、車両の出し入れをスムーズに行うために不可欠です。
そもそも、住宅の敷地というのは前面道路より高い位置に設定するのが通常です。
建築基準法第19条では、建築物の敷地は「これに接する道の境より高くなければならず、建築物の地盤面は、これに接する周囲の土地より高くなければならない」としています。
その後の文言に「ただし、敷地内の排水に支障がない場合又は建築物の用途により防湿の必要がない場合においては、この限りでない」とある通り、この規定は敷地や建物への雨水の浸水防止を目的としています。
その目的のために、やはり前面道路と比べて住宅の敷地やガレージ・カーポートなどの駐車場の土間部分は、高い位置に設定されるのが通常なのです。
そうすると、低い前面道路とガレージ・カーポートとの間は自然とスロープ・坂道でつながることとなります。

前面道路からガレージ・カーポートへの経路として考えるならば、当然急な勾配であるより緩やかな勾配の方が乗り入れがしやすいのは想像しやすいでしょう。
あまりに急な勾配であると、乗り入れ時に車両のフロントバンパー部分を地面にぶつけたりすることもありますから、勾配が急すぎないように設定するのが重要です。
一方で、勾配が緩やかすぎると雨水が流れにくくなり、スロープ部分に水たまりが発生しやすくなってしまいます。
急すぎず、緩やかすぎずの、適切な勾配設定が大事だということです。

駐車場の勾配はどれくらいが適切?

ガレージやカーポートなどの駐車場に適した勾配の目安は、一般的に「2%」と言われています。
「%」の勾配表記に不慣れな方もいるかもしれません。
これは、100cm=1m進むごとに2cm高くなる勾配を意味します。
「え、そんな緩やかで良いの?」と思われるかもしれませんが、これはあくまで目安です。
ガレージや駐車場の大きさ、前面道路までの距離、周囲の環境、車両の種類などを考慮して、適切な勾配を決定する必要があります。
例えば、前面道路から駐車場までの距離が長い場合、つまり長いスロープの場合は、勾配を気持ちきつめにしておくことが望ましいといえます。
土間コンはあくまで人の手作業によって勾配をつけていきますので、距離が長くなるほど途中途中に生じる「ムラ」に影響されて水たまりができやすくなってしまうのです。
そういった長いスロープなどで水たまりを作りたくない場合は、2.5%とか3%くらいの勾配で作ることも検討した方が良いでしょう。
逆に、エコキュート置き場などの土間コンではせいぜい1mのスロープ距離ですので、例えば1.5%程度の勾配でも充分に水はけよくできたりします。

以上の通り個別の例外はありますが、一般的なガレージやカーポートなどの駐車場に採用される勾配は、「2%」が適切だということです。

DIYによる調整

既存のガレージやカーポートの土間コンの勾配がイマイチで、水たまりができてしまう・・・という場合、それを調整する方法は、大きく分けて以下の3つの方法があります。

・コンクリートの打ち増し

ガレージや駐車場の床面の一部にコンクリートを打ち増しすることで、勾配を調整する方法です。
ですが、すでに存在しているコンクリート面に、新たなコンクリートを薄く打設するのは至難の業。
基本的にはすぐ剥がれてしまうことが予想されます。
この方法はコンクリートの強度や耐久性を考慮する必要があるため、専門業者に依頼することをおすすめします。

・ブロックの積み上げ

ガレージや駐車場の床面の一部にブロックを積み上げて、勾配を調整する方法です。
この方法は、コンクリートの打ち増しよりも比較的低コストで、DIYでも比較的容易に実施できます。
ただし、ブロックの強度や耐久性、積み上げの精度には注意が必要です。
ブロックは1つ1つの厚みも固定されているため、細かい調整をしていくのも困難でしょう。

・砕石や砂利の敷き込み

ガレージや駐車場の床面の一部に砕石や砂利を敷き込むことで、勾配を調整する方法です。
この方法は、コンクリートやブロックと比べて強度や耐久性に劣りますが、最も低コストで、DIYでも容易に実施できます。
ただし、砕石や砂利は、時間とともに沈み込みやすいので、定期的な補充が必要になります。

専門業者への依頼

自分で調整するのが難しい場合や、より精密な調整が必要な場合は、専門業者に依頼することを検討しましょう。
専門業者は、ガレージや駐車場の構造や周囲の環境を考慮して、最適な勾配を調整してくれます。
また、コンクリートの打ち増しやブロックの積み上げなど、専門的な技術が必要な作業も安全に行うことができます。
ただし、現況に合わせた補修というのはそれなりにしかなりません。
例えば、現況の土間コンが前面道路より極端に低い位置にあった場合、土間コンを増し打ちしようにも他の何か(ガレージだったら外壁の下端など)に干渉してしまうため増し打ちできない、といった状況もあり得るでしょう。
専門業者でもどうにもならない、リカバリーできないことは多々あります。
新築時にガレージやカーポートなどの駐車場の検討をよくおこなうことの重要さが、ここからもご理解いただけるかと思います。

まとめ

ガレージやカーポートなどの駐車場の勾配は、安全で快適な空間を実現するために非常に重要な要素です。
適切な勾配を確保することで、水たまりの防止や車両の出し入れのしやすさなど、様々なメリットがあります。
DIYで調整する場合でも、専門業者に依頼する場合でも、ガレージや駐車場の構造や周囲の環境などを考慮して、適切な勾配を設定することが大切です。
この記事が、あなたのガレージや駐車場の勾配設定の参考になれば幸いです。

当社は、住宅があり続ける限り効能を発揮し続けてくれる基本性能、すなわち、①安全・安心、②長持ち、③健康・快適・省エネ、の3点を重視した家づくりを目指しています。
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